ジ ム ニ ー の エ ン ジ ン

  • 改造メニュー 排気編
    1.  触媒交換 
    2.  排気管保温テープ 
    3.  マフラー交換 
    4.  ターボ交換
    5.   バルブ付きマフラーカッター

    触媒交換

     今回は、「よりクリーンな排出ガス、ストレートな排気及びフレームから触媒が飛び出さない」を満たすために排気管を交換しました。
     交換したものは、触媒とその前後のパイプです。触媒はスズキ製の某車もので、おとジム号より5年後に作られたものです。自動車技術は早いですから、おと ジム号の触媒より排出ガスの浄化性 能が優れていることを狙いました。排出ガス浄化装置を取り去ってでも性能を向上させるような反社会的なものではありません。そんなことをしたら、今の 時代「コンプライアンスの観点から〜」で生きて行けません。加速性能が鈍ろうが、最高速が落ちようが触媒を付けて排出ガスが綺麗なほうが精神的にも環境的 にも遥か に楽です。
     交換作業は、ジムニーと某車のパイプを切断して溶接で繋ぎ合わせるの作業を現物合わせで実施しました。ジムニーの下に潜ったり出たりで大変でした。パイ プ径の違い、 曲りの違いを切った貼ったの試行錯誤で乗り越えどうにか一体にしました。サビ防止と保温効果を狙ってかパイプが二重、三重に組み合わさっていたのには驚き で した。
      

     
    新旧の触媒を並べました

      
    ジムニーのフロントパイプと新触媒及びハンガーを溶接でつなぎ合わせてから塗装しました。
    純正と比較してストレートな感じが分かりますか?


    おとジム号に装着しました。
    触媒もフレームからほとんど出ていませんので、オフで触媒をヒットすることが少なくなります。


    JANSPEED製マフラー
    もう、何年使いましたかJANSPEED製マフラー。マフラー本体には致命傷となるようなサビは発生していません。
    音量も新品時と変化なく純正同等に静かです。レースに参加するため早朝に出発することが多々ありますが、ご近所にご迷惑をお掛けすることもありません。
    静かで高性能な21世紀型マフラーは耐久性にも優れていました。

     走行後の感想は、以前と変化なし?ほとんど変わりません。心なしかターボをギンギンに 効かせなくても良く走ります。
    始動直後のアイドリングでは、旧触媒と比較して大量の水が排気管からこぼれて来ます。





    排 気 管 保 温 テ ー プ
      
     排気ガスの温度を下げずに高温のまま流すことによって、排気ガスの流速が上がりより早く大気に放出され、 レスポンスが良くなるとのこと。
     早速に保温テープをEXマニから触媒直前までミイラの様に巻いた。巻いて暫くはテープから煙がモクモク出 てきますが、煙が収まったところで試運転。まず排気音の変化に気づきます。音質そのものが変化した訳ではないが、耳障りな雑音が無くなり静かになり、アク セルをガッバと開くと「ボッー」っとスポーツマフラーの様な低周波な音がしてグッと力強くなりました。それにアクセルレスポンスが格段によくなり、連成計 (ターボメーター)を見ると針がピョンピョン飛んだり跳ねたりしてる。トルクも一回り太ったようで、燃調コントロラーで燃料を最も薄く選択した2速発進で も少しも苦ではありません。これはもう絶対のお勧め!!余ったテープでエアコンのパイプに巻いたら冷却効果抜群、冷気吹出し口の温度が低い低い。これも チョーお勧め!!


    注   意
     読者の方から、「テープを巻いたら煙りが出て溶けた」とのお叱りを受けたが、よくよく聞いて みると、水道管を凍結から保護する保温するチューブを使用したとのこと。
     このテープは高温に耐えられる排気管専用のテープですので、くれぐれも水道管 用チューブを巻かないように願います。


    マフラー交換

     英国では有名なJAN  SPEEDのマフラーに交換しました。日本ですから2本?しかありません。希少価値が高いマフラーです。軽自動車規格は英国には輸出してませんので、当然 ながら1000及び1300用のマフラーキットを輸入しました。
     このマフラーキットはサブとメインのマフラーがセットになってる2ピースです。今回サブマフラーは、取付けの関係上装着しませんでした。排気出口の形状 はノーマルと同じくクランクしていますので排気ガスの巻き込みが少ないものです。私のジムニーはバン形状なのでクランク部分を切ってストレートにしていま す。太さは外径でノーマルのエンジン側の排気管と同じ50ミリです。内部構造はストレートパンチングパイプにグラスウール等を巻いたアフターマーケットで は常識のスポーツタイプです。取付けはボルトオンとはいかず、カットと溶接を組み合わせて装着しました。
     さっそくエンジンを始動します。短いクランキングの後、ボッーと排気音がわずかに聞こえ、さらにアクセルをあおりタコメーターの針を踊らせレーシングを 続けます。その印象はすごくジェントルで、とても静か。他社のスポーツタイプの荒々しい爆音とはかけ離れています。ストレートパンチングパイプにグラス ウール等を巻いたスポーツマフラーでも、こんなに静かに出来るなんて驚きです。十何年か前に「ミニ」乗っていたころ、憧れたJAN SPEEDとは随分違うんだなと思いながら、おやじになった少年がクラッチを踏み、ローにシフトした。
     クラッチを放しながらアクセルを微妙に操りゆっくり前進し、さらにアクセルを踏むと後ろから押されているような感覚が襲った。排気抵抗が低くなった分、 加速が良くなったのか?また、高いギヤでノッキング寸前まで回転を落としてからの再加速でも以前と遜色がない。低速トルクも落ちてないようだ。
     舞台を「横浜新道」に移して高回転を試して見る。加速時に低いギヤでは、いとも簡単に吹けきってしまうのは以前のままであるが、5速で4000回転から 上の加速が全然違う、レスポンスが断然よいのである。5速のままでも以前の4速に落としたと同様な加速が得られる。排気音が静かなので、長距離を走っても 耳が「キィーン」とならないだろう。以上が最初に感じたインプレッションである。
     スポーツマフラーに換えると音が大きくなり、そのことで性能が良くなったかのように錯覚を起こすことが良く有るが、このマフラーは音が静かな分、錯覚を 起こさせないのでより的確な試乗レポートになる。
     「俺のジムニーはマフラーを交換してるんだぞー」とばかりに爆音で自分の知能の低さを音で知らせたい低俗な方々には全く不向きであるが、これからの時代 は静かで高性能な方向に進むに違いない「21世紀型」のマフラーである。
     

      ジムニーオートマチック車にJAN SPEED マフラーを取り付けた愛知県尾西市のKさんからの試乗記

     乗ってみて正直言って驚きました。マフラー変えると走りがかなり変わると聞いていましたが、こうまで変わるとは思っていませんでし た。
     踏み出しは以前と同等、あるいは若干上程度ですが、1速の後半と2速の40キロ以降の加速が別の車みたいでした。75キロから80キロくらいの間でだと 思いますが、何か背中をグイッと押されたような感覚が(汗) 普段飛ばして走ることが殆ど無い私はこの感覚で少し怖くなり、ここでアクセルを踏みこむのを 断念。しかし、ここから一応は95キロまで加速しましたが、今までのような80キロからの加速が激減してしまうような事はなく、95キロまでグイグイ持っ て行ってくれる感じです。音についてですが、下手にうるさいとまずいと思っていましたので、このくらいで十分に楽しめます。ノーマルよりも低音で、良い感 じですね。吹かすと以前とは想像もつかないほど良い音が出てました。これはこれでマニアうけするような気がします。回転数を上げれば、レーシングカーかと 思えるような音も聞こえました。(気がしただけかも) 最後に総評ですが、かなり出来の良いマフラーだと思います。ノーマルから取りかえるだけのメリット もしっかりとあると思いました。あのくらいの音の変化くらいで、グイグイ直進してくれるなら、今までと違った年齢層や、需要層を刺激する品物だと感じまし た。日本製の物は、確かに音は凄くなりますが、本当に早くなるのかどうか?しかも、近所迷惑は否めまん。それがいやでマフラー交換に踏み込めない人もいる と思いますので、このタイプのマフラーはとっても良いと思いました。しかし、取り付けに手間がかかるのも事実です。
     また何か面白い物があったらお世話になると思いますので、よろしくお願いしますね。では、また何か気が付いたことがあれば、インプレッションをメールし ます。素晴らしいマフラーをありがとうございました



     ターボ交換(失敗談)
     左がジムニー、右がカプチーノのターボ

     カプチーノのターボが入手できたので、助平心を起こして64馬力を狙ったが、それがたたって「一難去ってまた一難」の出口が見えない泥沼状態に なってしまった。

    1.  ジムニーのターボを外そうとボルトを回すが、堅くて回らない。奥の手(禁じ手)でレンチにパイプを入れて回すと、思った通りボルトがポッキ リ折れまし た。ターボは7個のボルトで固定されているが、何と4本のボルトが折れてしまいました。しかし、ターボは交換するから「ターボに残ったボルト残骸などその ままにしておけばいいや」で次の作業。
    2.  ジムニーのターボを取り去り、カプチーノのターボを取付けようとしたその瞬間に目の前真っ暗になった。カプチーノターボとジムニーEXマニ ホールドのボ ルト穴の位置が全く違う。このままでは絶対に取付け不可能! このまま諦めれば(そうすりゃよかった)「おとぼけジムニーの名が廃る」とつまらない意地を 張って、「2個1ターボ」を作成することにした。カプチーノターボの吸気側とジムニーターボの排気側をドッキングしてしまうのだ。ボルト4本で固定されて いるだけなのでスワップは簡単に終わってしまうのだが、先ほどの折れたボルトがターボにがっちり食い込みこれを取るのに約半日を要した。その他、オイルラ イン、冷却水のパイプをジムニー用に交換して、ジムニーに搭載する運びになった。
    3.  ジムニーへの搭載が終わり、エンジンから送られてくる冷却水のゴムパイプをターボに接合する段階になって、エンジンマウントとターボの冷却 パイプとの隙 間がなく、ゴムホースさえ入らない。無理やり入れれば、エンジンの振動でいずれゴムホースが破れることになる。そこでターボの金属製の冷却パイプを切断 し、ゴムホースを延長することにした。
    4.  やっとスワップが完了して、いよいよ試乗となった。アクセルをグイッと踏むと連成計の針が急上昇していく。今までに無いレスポンスの良さ だ。が、ここで 「ガックリ、ガックンボボボッ」といった具合。アクセル全開に出来ない。圧力が0.9kgを超えてしまうため燃料カットがおきたのだ。ありゃー、アクセル 半開ですでに0.9kgまでいってる。考えられる原因としてウエストゲートアクチュエーターが故障で開かないのか?0.9kgを超えないと開かない設定な のか? こりゃーどうすればいいんだ。
    5.  アクチュエーターに圧力をかけると動いているので故障ではない。ここで気が付いた!排気側のデンデン虫をジムニー用と交換したので、アク チュエーターの ロッドの移動量が足りずに余計な排気ガスが逃げられないのだ。ジムニー用のアクチュエーターを付けようとするがステーが全く異なりこれは無理。結局、アク チュエーターにアルミの板のシムを挟み、移動量を調節することにした。アイデアは良かったが燃料カットが始まる0.9の手前0.89kgで圧力を止めるシ ムの厚みは何ミリなのか?これを探すのが大変だった。始めは5ミリの板をアクチュエーターステーの形に切り抜きターボとアクチュエーターに挟んで試乗した が0.6kgしか圧力は上がらず、続いて3ミリ、2ミリ、1ミリ、0.5ミリと作って、挟んで、試乗と三日間を要しヘトヘトであった。 
        2個1ターボイラスト
            
      結 果  シムの厚さも決まり最大過吸0.88kg程度で安定している。やっと完成した2個1ターボではあるが、苦労の割りには報われ る程の効果がなかった。確かにノーマルよりターボのレスポンスは向上したが、体感できる程のパワーアップではない。VVCなりバネを用いたほうが結果はよ かったようだ。だが、ターボを分解したことで、ここには掲載しきれないノウハウを得た。


      バルブ付きマフラーカッター

       排気管の最後部に取り付けるマフラーカッター。その内部に開閉バルブが付いたものを輸入してみた。宣伝によると、燃費が8.3%向し、HC, COも減少するとのこと。外観はステンレス(SUS304)でインナーは鉄パイプ。中心にバルブがあり、バネの力で常時閉塞しているが、排気圧によってバ ルブが開閉する仕組みになっているパテント品である。
       一度、排気管からでた排気ガスはこのシャッターバルブによって排気管に再流入するのを阻止、そのため、負圧が排気管に強く発生し、効率よく排気ガスを排 出するものである。
        

          カッターの横顔
       
        バルブ閉じ

        バルブ開き

      これを排気管の最後部に溶接にて取り付けた。

       溶接が汚いのは勘弁

       排気管の口径は低中速重視は細め、高速重視は太めっていうのが常識であるが、排気管をそのたびに交換することは困難です。しかし、これさえ有 れば排気圧に応じて排気管口径が理想的に変化させることが出来ます。ホンダインテグラや日産のセドリックにももっと緻密なものですが同じようなものが付い ています。
       さて、試乗に行くと低速では変化が感じられない、高速では排気音がシュルルーと変化しているがウームといった感じ。このごろ暑くてクーラーをつけっぱな しで走行しているから正確な比較ができない。
       もっと高速での実験をしようと東名高速を走ってみました。勿論クーラーは全開です。今までも時速100キロまでならターボの力を借りずに巡行走行できま したが、110キロでもターボを借りなくても巡行できます。さらに「ガバット」アクセルを踏むと110キロからでもフロントを上げながらドンドン加速して いきます。今までとは明らかに違うことがわかります。アイドリングの時にも観察すると、水温が80度になっても水滴がチョロチョロ落ちて来ます。少しは燃 焼が良くなったのでしょうか?
       燃費の結果がでました。350キロ走って、33リッタ−の消費ですから、10.6キロ/リッタ−でした。走行の状態は横浜の市街地と東名高速を時速 100キロで流した時の合計です。いずれもクーラーを使用した状況ですので、結果は決して悪くはありません。これで、バネの力を調整できるようになってい ればもっと面白く使えるのになー。